学奨財団

 

選考結果の開示

第1期の選考分析結果

応募~採用の各局面での人数(属性別)と平均点

応募~採用の各局面での人数(属性別)と平均点

小論文選考対象者(採用者を含む)の「応募時情報の得点」と「小論文の得点」との関係

小論文選考対象者(採用者を含む)の「応募時情報の得点」と「小論文の得点」との関係

※ 同じ得点者のプロット(●印)が重なっている場合がある

応募者が多かった大学

※国公立大学は薄青で着色

小応募者が多かった大学

選考委員長による総評

(初代)選考委員長 柿崎 充

(初代)選考委員長 柿崎 充

公平と多様性を重視した第1期の選考

学業成績の傾向と多角的評価

応募者の偏差値、GPA、取得単位数の平均点を見ると、高い学業成績を持つ学生からの応募が多い傾向にありました。さらに、合格者について見ると、小論文の得点が高い学生は、偏差値、GPA、取得単位数の合計得点も相対的に高い傾向でした。しかし、学業成績が低い学生も合格していることから、選考プロセスは学業成績だけでなく、多角的な視点で評価されていると言えます。

応募者の背景と合格者の傾向

応募者468名の大学名を見ると、多様な大学から来ていますが、私立大学の学生が多いという傾向が見られました。しかし、最終的な合格者は、国立大学と私立大学が同数で、バランスが取れていました。

また、文系学生の応募者が多かったものの、最終的な合格者は、文系5名、理系2名、その他3名であり、多様な学部・学科からの学生を選考できたと言えます。

男女比については、男性の応募者が多かったにもかかわらず、最終的な合格者は女性が7名で、男性3名の2倍以上でした。男女比にばらつきがありますが、選考プロセスは公平性と多様性を重視して行いました。

小論文と面接による選考

選考の一環として行われた小論文のテーマは「ガクチカと社会」でした。AI、宇宙、教育、ジェンダー平等など多様な観点から63名が小論文を提出しました。この多様性は選考委員にとっても非常に刺激的であったことが選考委員会(合格者決定会議)の討議で明らかになっています。

小論文選考までの結果、次の面接選考に進んだのは、高い将来性と多角的な思考・実践能力を持つ19人でした(20人に通知し、1人は辞退)。彼らは、論理的で説得力のあるプレゼンテーションを展開し、その将来展望についても明確に説明しておりました。そのため、どの選考委員からも、甲乙付け難いという意見が出たことが印象的でした。わずかの差ながら、選考委員会は10人の合格者を決定しました。

多角的対話で見えた奨学生の資質

2023年9月7日に開催された奨学生との交流会では、参加した7人全員と意見交換を行いました。印象に残った点は、各学生が積極的に大学生活に取り組むだけでなく、社会貢献に対する強い意識を持っていることでした。この意識が反映され、多くの学生が課外活動や社会活動に熱心に参加していました。このような多角的な対話を通じて、当財団のプログラムが非常に有意義であると確信することができました。